小倉昌男さんに学ぶ

クロネコヤマトの宅急便」で有名なヤマト運輸の会長だっ た小倉昌男さんが、
退職後に私財を投じて創設したヤマト福祉財団 を設立し、
後に、スワンベーカリーを設立したのは有名です。

小倉昌男さんは障害者福祉施設の実体をみて、
福祉と言う名の不法就労に唖然としました。

障害者福祉施設の方たちは障害者を作業訓練の名でほとんどタダ働きさせています。
民間企業では信じられれません。

それで、福祉施設の幹部職員に経営のノウハウを伝授しなければ、
低賃金からの脱却は望めないと考えたのです。

やはり大経営者ですね、
一般の消費者を対象としたマーケットで売れる「製品」創りをめざしたセミナーを1996年から、
全国各地で開催し、意識改革に取り組んできました。

しかし、施設のかたは、
障害者だから手順どうりいかない・・・・・・・・・・・といろいろ言います。

一理あります。
しかし、小倉昌男さんは、
タカキベーカリーの高木誠一社長という良き理解者、協力者を得て、
冷凍パン生地を使えば障害者でもパンが焼けることが分かり、
さっそく実践しました。

民間企業で、できない言い訳をすると、それで終わりです。
でも障害者支援施設というのは、みんなで団結して言い訳すれば通るのですね。
小倉昌男さんには、反対にこれができなかったんです。
できなければ、どうすればできるんだ。
障害者は、パン生地がごへいがあります。
消費者に買っていただける値段の中の原価の生産性ではできないということです。
資本主義のなかで消費者に甘えるのではビジネスになりません。
本来はここで挫折するのですが、
冷凍パン生地を使えば障害者でもパンが焼けることが分かり、
事業化できたわけです。

そういえば小倉さんは退職後は私財で障害者と炭を焼いていましたよね。
炭焼きで、障害者が労働者として自立できる方策が見つからなかったんですね。

障害者施設ではよくパン屋をやったり、弁当屋をやったり、惣菜屋をやったりしていますよね。
主は職員や障害者の親たちで、障害者はお手伝いです。
弁当って298円が最安値で主流ですが、同じような弁当を500円販売している施設はたくさんあります。
でも障害者は働いても作業訓練ですから賃金はもらえません。
職員の給料は国の税金です。
収益はどうなっているのでしょうね。
情報では事業拡大の軍資金になっているようです。
だれのための事業拡大ですかね。

こんなことも小倉昌男さんは知っていたのです。
だから、一般の消費者を対象としたマーケットで売れる「製品」創りをめざしたセミナーを1996年から、
全国各地で開催し、意識改革に取り組んできました。
でも本当にわかって頂いたのはどのくらいいたでしょうか。
残念ですね。


チェーン店は25店。
働いている障害者の数は、全店で300名をこえ、
月給10万円以上支払うことを実証していると思います。
知的、精神、身体に障害のある方を雇用しその7割以上が、
知的障害の方たちだとのことです。

この輪が広がれば、障害者にも夢を与えることができます。
パン屋だけでなく、 ラーメン屋でも、
寿司屋でも、
そば屋でも、
うどん屋でも、
・・・・ タカキベーカリーの高木誠一社長のようなかたがおられれば、
小倉昌男さんの遺志は必ず広がります。

残念ですが、小倉昌男さんは2005年享年80歳でご逝去されました。
ご冥福をお祈りします。




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